事業者名 | ひしや染物店 |
住所 | 福岡県直方市須崎町11-24 |
業種 | その他 |
事業内容 | 暖簾、幟(のぼり)、手ぬぐい、風呂敷等の手染め |
福岡県直方(のおがた)市は、福岡県北部に位置し、中心部には彦山川と犬鳴川が合流した一級河川の遠賀川が流れています。東部の主峰、福智山を中心に平均標高600m級の山々を市の中心部から美しく眺めることができます。
直方駅から徒歩10分。須崎町商店街のすぐそばにあるひしや染物店の3代目、遠藤平さん。1910年(明治43年)創業の印染(しるしぞめ)屋を営む遠藤さんはオーダーメイドで、店舗の暖簾や幟、寺社の幕、お祭りのハッピ、学校や会社の旗、手拭いなどを手染めで製作しています。
印染(しるしぞめ)とは、染物の技法・職種のひとつ。一般的には屋号や家紋などの印を入れた染物を指します。
ひしや染物店によると、例えば、旗や幟・暖簾やはっぴは、文字や図案・屋号や家紋など、“しるし”をひとつひとつ染め上げた(染め抜いた)誂え物(あつらえもの)のことなのだそう。
「誂え」とはオーダーメイドのことですね。遠藤さんのもとを訪れてのくらしごと体験は、染物に興味がある方はもちろん、手仕事に興味を持っている方にもヒントを得られる時間になるでしょう。
機械にはない「手作業の僅かなゆれ」、その手作業の味をデザインの中に組み込む遠藤さんの「遊び」を身近に感じてみませんか?
今回のくらしごと体験では、手染めの楽しさをふんだんに味わっていただきます。
刷毛染めで行なう 吉祥文様の青海波にねじ梅(成金)を合わせたデザインと吉祥文様の七宝つなぎにねじ梅(成金)を合わせたデザインは遠藤さんのオリジナル。
デザインのモチーフになっているねじ梅(成金)は、直方で古くから親しまれている成金饅頭の焼印が基になっています。
ベースの文様に防染糊を置くところから作業が始まり、その後のどの工程も集中力を要しますが、ご自身で手染めを仕上げた際の喜びもひとしおですよ。手染めした布は後日郵送いたします。
遠藤さんは、元々、家業を継ぐ気はまったくなかったのだそう。
「大学受験に失敗して...(笑)もともと絵を描くことが好きだったので、高校卒業後、京都の染織物短期大学に行くことにしたんです。ちょっと地元からも離れてみたかったし」
短期大学で学んだ後は、修行のため下関にある染物の会社に就職。これまでずっと染物一本で今までやってきました。
「今は機械で何でもできる時代で、細かい和柄やフォントもきっちり綺麗に仕上げることができます。でも、僕がやっていることは、人間の手で仕上げるぶれや筆で文字を書くときの擦れが大事なんですね。機械的な正確さではなく、『ゆらぎ』にこだわっています」
「のおがたみやげ」として直方のねじ梅やチューリップ、干支をモチーフにしたオリジナルデザインの手ぬぐいをつくり始めて10年が経過しました。
平成筑豊鉄道の観光列車「ことこと列車」での販売など、直方の思い出を手元に残してもらえるよう製作をしています。
これら手ぬぐいのデザインには、パッと見ではわからない“仕掛け”も散りばめられています。ぜひ遠藤さんとお話して、アイデアの源泉に触れてみてください。
「やっぱりね。手仕事や染物が好きな方に知ってもらいたいです。自分のお店を有名にしたいのではなく、人間の手でつないでいくものがあるということを知って、『染物がしたい』という人が1人でもいてくれると嬉しいですね。」
ひしや染物店では手ぬぐいだけでなく地元の神社の幟や法被など、地域のつながりに欠かせない染め物も手がけ続けています。
地域に根ざしながら、地域や染物に愛を込めて、商品を染め続ける遠藤さんこだわりの手掘りの型もぜひ見せてもらって下さい。
頭の中のアイデアから商品になるまでを体験することで、染物のおもしろさに染まっていくでしょう。
1日目(13:00~17:00)
1.ごあいさつ、やりたいことや目的の確認
2.ひしや染物店の仕事の説明
3.染物作業体験
文様の上に防染糊を置く作業
2日目(9:00~17:00)
1.染物作業体験
刷毛で染色する作業
3日目(9:00~15:00)
1.染物作業体験
2.体験の感想、質疑応答
最少催行人数:1名
宿泊場所 :忘覚庵
集合場所 :ひしや染物店|福岡県直方市須崎町11-24
参加費:無料
宿泊費:3,000円/泊まで補助あり
食費:自己負担
交通費(自宅~集合場所):自己負担
染色の体験だけではなく、街歩きを催していただき、住むことの可能性を与えていただきました。
検討の価値大です。ひし染色店の皆さま事務局の皆さま、お世話になりありがとうございました。(女性/北海道)
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